退職代行は使わない方が良い？使った方が良い？

当記事では退職を決めたは良いものの退職代行を使うか使わないか迷っている人に
なるべく中立視点で使うべきか使わないべきかを解説します。

退職代行というと依頼すれば会社への退職意思伝達から退職日交渉、書類の準備などを代行してくれるわけですがメリットとデメリットがありますのでよく把握した方が良いです。

あなたの置かれている立場や考え方によっては依頼してから後悔するかもしれませんし逆に使えば良かったというケースもあります。

その点に触れながらも読後には退職代行を使うか、自力で退職を進めていくかご自分で判断できるように意識して書いております。

退職代行業者にも種類がある

前提知識として退職代行業者にも種類があることを説明します。

厳密には運営母体が複数有り、代行できる業務範囲に違いがあります。
詳細は別途記事を作成していますので、詳しく知りたい人はそちらを読んでみて下さい。

退職代行業者の選び方を解説【３つに絞りました】労働組合・弁護士の運営母体を選ぶべし

退職代行の運営母体は大きく３種類あります。
民間企業、労働組合、弁護士です。

ここでは「退職代行は労働組合運営のサービスを使えば良い」とだけ覚えてもらっていれば大丈夫です。

民間企業の退職代行サービスはやめた方が良いです。民間の退職代行業者だと会社との退職日の交渉等が法律で禁止されているため、あなたの意思を代わりに伝えることしかできません。交渉は労働組合か弁護士にしかできないのです。

弁護士の退職代行サービスは費用が高いものの、労働組合とできる範囲は同じです。弁護士のブランド価値で高くなっていると思って下さい。裁判にもつれ込んだ場合に代理人もできますが、別途費用となります。

ですから、基本は労働組合運営の退職代行サービスを使い、裁判になったら別途弁護士に依頼をするのが一番コストパフォーマンスが良いです。

 

労働組合が代行業務をしてくれる業者を貼っておきます。
退職代行 SARABAユニオン

退職代行のメリット・デメリット

それでは退職代行を使うメリットとデメリットを説明します。

それぞれ解説していきます。

メリット①業者の言う通りに従っていれば退職できる

メリットその１は、退職代行業者の言う通りに従っているだけで退職できることです。
退職はやることが多いです。ざっと説明しても下記の手間が掛かります。

上司と話したり、引継ぎしたりと相当なエネルギーが必要ですし自分でもある程度退職に係る知識を持ってないと会社に良いように振り回されるので退職についての勉強も予めしておかないといけません。これが嫌だからなかなか退職に踏み込めない人も多いと思います。

退職代行に依頼するのであればそれら全ての手間を退職代行業者がやってくれると思って下さい。

メリット②退職まで時間が掛からない

退職代行業者が会社に退職申し入れをした時点で会社に行く必要は無くなります。最近の退職代行業者は24時間営業しているところが多いので、思い立った時に依頼が可能です。思い立ってからすぐに会社に行かなくて良いのは、精神的に追い詰められている人からすれば助かりますね。

自力退職では早くても２週間、遅くて数か月は会社に行き続けなければいけません。

メリット③引継ぎを免れる可能性が非常に高い

会社からすれば退職代行業者に出てこられると、あなたに出社を求め辛くなります。そうそう悪質な会社でない限りは引継ぎについては会社が泣き寝入りしてくれます。自力退職で一番時間が掛かって面倒なのが引継ぎですので、これは大きいメリットと言えます。

ただし、あなたが急に辞めたことで会社に看過できないほどの大損害が出る場合は本当に損害賠償を受ける場合があります。かなりレアケースではありますが、損害賠償を受ける可能性が高いと考えるのなら一旦は退職代行業者に依頼してみて、ダメなら弁護士に相談した方が良いです。

メリット④パワハラ気質な会社が相手でも円滑に退職できる

パワハラ気質な会社であれば、あなたが退職申し入れをしても暴言を吐かれて退職を拒否される可能性が高いです。恐怖で従業員を支配してしまうわけですね。

間に代行業者が入ってしまえば直接暴言を受けることも無く円滑に退職手続きを進めてもらえます。もし退職できなくても退職代行業者は全額返金保証制度を設けていることが多いので全額返金してもらって今度は最後の切り札で弁護士に依頼しましょう。

メリット⑤未払い残業代請求、退職金交渉もやってくれる

これら請求行為は自分で会社を相手取ってやると相当精神的に参ります。労働組合や弁護士が運営母体の退職代行業者ならこれも代理でやってくれます。未払い金がある場合は基本的には退職代行に依頼した方が良いです。

デメリット①お金が掛かる

最大のデメリットはお金が掛かることです。

退職代行業者の相場は民間企業、労働組合運営で￥２５，０００～￥５０，０００
弁護士運営で￥５５，０００～￥１００，０００　はかかります。

この金額も払えない、払いたくないのなら自力でやるしかないです。

デメリット②会社とは喧嘩別れになる

退職代行を選んだ時点で円満退職にはなりません。退職後も会社からは「自分で退職もできないやつ」とか裏で言われます。もし退職した後でも繋がりを持っていたい人が会社にいるのなら退職代行はオススメできません。

ただし、大体は退職してしまうと縁が切れることが多いということは知っておいてください。余程プライベートでも長い付き合いがあるのなら別ですが、会社内Ｄ

退職代行を使った方が良い人

メリット、デメリットを読んでみてどう思ったでしょうか。会社に恨みがあるなら使った方が良い、恨みが無いなら使わない方が良いというのが私の考えです。メリット・デメリットを把握したうえで「退職代行を使った方が良い人」をまとめてみました。

 

それぞれ解説していきます。

何が何でも今すぐ会社に行きたくない人

精神的に追い詰められている当の今すぐにでも会社に行きたくない人は退職代行を使うべきです。自力で退職手続きを進めていたら最終出勤日は早くても２週間後、遅いと数か月は掛かります。それまで自分のメンタルが持つかどうかよく考えて下さい。

退職を会社に言い出せない人

上司が怖い等の理由で会社に言い出せない人にも退職代行は適しています。そもそも退職代行サービスが世に誕生した理由は、こういった会社に退職を言い出せない人を救うためです。

会社がパワハラ気質

前項とも似通った話ですが、会社がパワハラ気質な場合も退職代行を使った方が良いです。
自分で上司に伝えても大声で怒鳴られたりして退職を拒否されたり損害賠償など脅しを受けて退職できないことが世の中多いため、こういう場合も退職代行が適しています。

退職を切り出したが有耶無耶にされた人

会社がパワハラ気質でなく、まともな会社でもこちらの退職理由の隙を突いたり、もう少し考えてみてくれと言われて退職意思自体を有耶無耶にされることがあります。

せっかく退職を切り出したのに、退職をさせてもらえるのかよく分からない状態に陥れられることはよくあります。このような時は何度こちらの要望を言ってもなかなか辞めさせてもらえないので退職代行を使うべきケースと考えます。

円満退職でなくても良い人

会社に対して恨みがあるなど、必ずしも円満退職でなくて良い人は退職代行を使った方が手間と時間の節約になります。そもそも退職に掛かる手間と円満に終わるかどうかはトレードオフの関係と言って良いです。円満に終わる必要が無いなら退職代行一択と私は考えてます。

残業代未払い請求や退職金請求をしたい人

残業代未払い請求などを自力でやるのは相当のエネルギーが必要です。残業の証拠を集めて、会社に対して払ってくれと伝えるのは素人ではなかなか難しいのが現実です。労働基準監督署に行くにしても時間が掛かります。

自力でできないのなら今までは弁護士に依頼するのが通常でしたが今では労働組合運営の退職代行サービスがやってくれます。会社が払うものを払ってくれない場合も退職代行に依頼すると手間が掛からないです。

退職するエネルギーすら残ってない人

退職には相当なエネルギーを必要としますが精神的に参っている人は退職を進めるエネルギーすら残ってないことも多いです。もう自分だけでは無理ですので退職代行を使った方が良いです。

退職代行を使わなくて良い人

一方の退職代行を使わなくて良い人についても解説します。「退職代行を使った方が良い人」と全く逆と思ってもらえれば良いです。下記に箇条書きで整理してます。

 

一つ一つ説明する必要も無いと思います。

普通のまともな会社で、ポジティブな理由で辞める人は退職代行を使う必要なんてないでしょう。

退職代行を使わなくても即日退職はできる

「退職代行を使わなくても良い人」でも、必ずしも時間を掛けて辞める必要は無いです。
世の中には即日退職という方法もあります。具体的には下記の記事を読んでみて下さい。

今すぐに会社を辞めたいならこれをして下さい【夜逃げ退職術 徹底解説】

①「会社に明日から行かない」を可能にするには【知識とノウハウまとめ編】

すぐに会社を辞めるには退職代行という風潮がありますが自力でも「明日から会社に行かない」は可能ですので、エネルギーがある人は検討してみて下さい。

まとめ

今回は退職代行を使うべきかどうかを解説しました。
迷いは払拭されたでしょうか。

基本的には、精神的に追い詰められているのであれば退職代行を使うべきです。ズルズルと勤務し続けて、判断能力が無くなり自殺してしまうことは避けてほしいです。判断力が残っているうちに決断することをおすすめします。