会社を即日退職するには、退職申し入れから退職日までの14日間を有給休暇で休んでしまうことが一番手っ取り早いです。
しかし、未だ有給休暇を付与されていない人や有給休暇を使い切ってしまった人はどうなのか。
結論を言いますと工夫をすれば有給休暇が無い人でも即日退職は可能です。
当記事では有給休暇が無いけど即日退職をしたい人に、その方法を解説します。
細かい即日退職の手順については別記事を参照してください。
正社員の即日退職方法を5つ紹介【向き不向き有り】円満退職なんてするな
有給休暇とは
念のため有給休暇とは何かについて説明します。
厚生労働省が分かりやすい資料を作ってくれているのでリンクを貼っておきます。
簡単に言えば、会社で働く場合には休んでも給料がもらえる休暇を労働日数に応じてもらえるもので、これは労働基準法で決まってます。
有給休暇残日数の確認方法
これも念のために有給休暇残日数の確認方法を書いておきます。
基本は下記の3つのうちどれかになると思います。
①給与明細に載ってることが多い
②総務部や人事部に聞く
③自分で計算する
最初は①で確認、①がダメなら②、②がダメなら③で確認して下さい。
「③自分で計算する」については上でも貼った厚生労働省のホームページを読めば自分で計算できます。
有給休暇が無くても即日退職する方法
やっとメインコンテンツです。
有給休暇がなくても即日退職する方法は2つあります。
その①:会社に即日退職を同意してもらう
その②:退職日まで欠勤扱いにしてもらう
それぞれ解説します。
その①:会社に即日退職を同意してもらう
会社に即日退職を同意してもらうのは現実的ではないですが方法としてはアリなので一応記載しておきます。
無期雇用の場合、労働基準法では退職申し入れから14日間を経ないと退職できません。
しかし、例外として会社が同意すれば14日間を経ずとも退職できます。
契約社員や派遣社員でも同様です。
あなたが相当の窓際族とか、人員が足りてるなら会社も同意してくれるでしょう。
同意してくれない場合は交換条件を出して取引する手段もあります。
たとえば会社が労働基準法違反をしているなら「即日退職にしてくれないなら労働基準監督署に行くぞ」と持ち掛けるとか。あとは会社としては外部に出したくないヤバイ情報をリークするぞとかですね。
注意すべきは、言い方や内容を間違えると脅迫罪になる恐れがあるというところです。諸刃の剣となります。
脅迫罪とは何かについて書いておきます。
刑法第222条(脅迫罪)
第1項 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第2項 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
情報をリークすることは、その内容によっては「名誉」に害を加えることになるかもしれません。
会社が悪事を働いていたとしても、その行為があった事実を100%証明でき、会社が逃げられないぐらいの情報が手元にないと危ないです。
その悪事を揉み消されたら逆にあなたが会社の名誉を害したとして犯罪者になります。ここまでいくと何かのテレビドラマですね。
要は真っ向勝負で会社に即日退職を同意させるのは難しいということです。
・会社が同意してくれれば14日間を経ずとも退職可能
・同意してくれないのならば交換条件で取引する手段も無くは無い
・やり方を間違えると脅迫罪になるので素人には向かない
その②:退職日まで欠勤扱いにしてもらう
現実的なのは退職日まで休むとして、足りない日数を欠勤扱いにしてもらうことです。
単純に「退職日まで休むから欠勤にして」で通る会社もあります。コンプライアンスをしっかり守っている会社など、事を大きくしたがらないところは大体通ります。
人事部に知り合いがいるならそれで通るか確認してみるのも手です。もし過去に同じような辞め方をした人が「無断欠勤扱いにされて懲戒解雇にされてた」という場合は要注意です。単純戦法では通りません。
欠勤扱いにしてもらう最善の方法は、やむを得ない事情を作ることです。
欠勤を認めてもらえるやむを得ない事情
・親の介護
・自身の病気
・パワハラ、セクハラを受けている
・その他
一言で言えば、「出社できない状態」であることを説明できれば会社も欠勤扱いにせざるを得ません。あなたが出社できない状態を説明しているのに会社が無断欠勤扱いにしたら、訴えれば勝てます。
この事情の中からおすすめなのは「親の介護」です。「急に親が倒れて要介護状態になったので自分が実家にいないとマズイ」と説明して下さい。会社と何かを争うわけでもなく、会社側が事実確認もできないので、不謹慎ですが最高の言い訳になります。
・・・バレない嘘は嘘ではないのです。
自身の病気だと、診断書を出せと言われる可能性が有り、安全ではないです。
(本当に病気なら大丈夫ですよ。仮病を使う場合の話です。)
パワハラ、セクハラはその証明に時間が掛かりますし、本当に受けていないのだったらすぐに嘘はバレます。
・会社によっては単純に欠勤扱いにしてくれる
・やむを得ない事情があれば会社は欠勤扱いにしてくれる
・やむを得ない事情は「親の介護」がおすすめ
おわりに:有給休暇無しでの即日退職はハードル高め
以上、有給休暇無しでも即日退職する方法を説明しました。やはり有給休暇有りに比べるとかなりハードルは高くなります。真っ当な理由があれば良いですが、無ければ嘘をつく必要があります。
もし会社が厄介な対応をしてくる可能性が高いと思うなら退職代行を使った方が賢明です。退職代行を使っても欠勤扱いにしてくれるか微妙なところですが独りよりはプロに相談する方が良いです。
退職代行の選び方は別途記事を作成してますので読んでみて下さい。
退職代行業者の選び方を解説【3つに絞りました】労働組合・弁護士の運営母体を選ぶべし