自力即日体験談その1では退職を決めた契機から
即日退職の方法を模索するまでの経緯を述べました。
この記事「その2」では
即日退職の実際の方法と、結末までを書きます。
作戦立案
作戦は書き置きと人事部長を巻き込むというものです。
この作戦の詳しい内容は下記の記事で書いてます。
正社員の即日退職方法について体験談を踏まえて解説【準備5点】
要するに最終出勤日の前倒しを上司にお願いしても喋りの経験値が私より断然高いですから上手いこと躱されてこちらの要求が通らないと考えたのですね。
再度面談をしても話は変わらない、と。
従って最終出勤日を前倒しするための取るべき手は
一方的にこちらの要望を叩き付け、相手に有無を言わせない手段しかないことに行き着きました。早い話が退職版夜逃げです。
退職版夜逃げ戦法について
この夜逃げ戦法は
退職届、返却物、引継書を全部先に作り、全部まとめて深夜にでも上司の机に置いて
「もう無理なんで明日から会社休みます」とメールを送っておしまい、といったものです。
単純と言えば単純な方法なのですが
なにぶん思い付いてもいざ実行しようとするには勇気が必要です。
13年間毎日当たり前のように通っていた会社に
次の日から急に行かないわけで、世界を変えてしまうような感覚です。
こんな辞め方したら当然後戻りもできません。
即日退職を実施する前に悩んでいたこと
私が即日退職を実行する前に悩んでいたことは下記の通りです。
即日退職実行前の悩み
・本当にこんな辞め方で良いのか、後に引かないか
・職場の同僚とは縁を切るようなものだが良いのか
・引継ぎはテキトーになるけど損害賠償は受けないか
・万が一懲戒解雇になったら退職金が出ないけど大丈夫なのか
かなり悩みましたが、ネットの情報をまとめると下記のような結論になりました。
悩みに対する結論
・後を引くかどうかについては仮に転職先が同業界であってもほぼ問題ないし業界を変えるなら一切気にしなくて良い
・同僚との関係についてはプライベートでも相当仲が良いのなら別として
会社を辞めたら共通の話題も無くなり普通は会わなくなるから気にしなくて良い
・損害賠償などそうそう受けるものではない。自分の勤務態度が最悪だったとか会社に悪意がない限りは無い。最低限の書き置きぐらいするならほぼ無いと思って大丈夫。そもそも仮に自分が事故で急に死んだ時に会社はどうするのという話。一人が急にいなくなった程度で屋台骨が揺らぐのは会社の責任である。
・懲戒解雇は損害賠償請求よりあり得ない。犯罪クラスでないと成立しない。ただ無断欠勤は懲戒解雇理由になるからそこだけ注意。
まとめると私の悩みは一切どれも問題が無いということです。
後に残る不安が無いことは分かったので、次は即日退職の手順を考えることにしました。
即日退職の手順
私が即日退職の手順を考えるうえで主軸とした点は下記の通りです。
即日退職手順の主軸
・こちらの要求を一方的に押し付ける手段であること
カウンターを食らわないようにし、いろいろと泣き寝入りにさせるため
・即日退職実行後に職場の上司や部門長とやりあいたくない
再度説得を受けてこちらの要求を有耶無耶にされる可能性があるため
・損害賠償を受けないこと
退職後の資金を減らされると困るため
・懲戒解雇にならないこと
退職金を確実にもらうため
・サビ残強制や叱責をパワハラということにして上司に復讐する
復讐はおまけとして、主目的は会社都合退職にさせるため
※会社都合退職になると失業給付で恩恵がある
主軸とした点を基に下記の手順を盛り込むことにしました。
・こちらの要求を一方的に押し付ける手段であること
→事務所に誰もいない時に上司の机の上に全てを置いて去る
・即日退職実行後に職場の上司や部門長とやりあいたくない
→連絡手段を遮断し人事部とだけ連絡することにする。
→上司への書き置きに以降の連絡は受け付けず人事とやり取りすることを付け加える
・損害賠償を受けないこと
→最低限の引継ぎはする
→リストに引継ぎ内容をまとめて課員全員に送り付ける
・懲戒解雇にならないこと
→無断欠勤にならないように注意する
→有給休暇申請を忘れずに行う
→上司の携帯電話に明日から有給休暇を取るとメールを打つ
・サビ残強制や叱責をパワハラということにして上司に復讐する
→別途人事部と労働組合にメールでサビ残強制とパワハラを告発する
→心療内科に行きうつ病の診断書をもらう
以上のことから下記のような手順で決定しました。
私が考えた即日退職手順
・重要な取引先や社内関係者に担当替えと別れの挨拶のメール
・引継書と引継リストを作成する
・不要書類の処分、机をすっからかんにする
・退職届、添え状、返却物等を上司の机の上に置く
※添え状には以降の連絡は人事部を通すことを明記
・人事部長へ今回の顛末と告発内容をメール
※以降の連絡は私用メールにしてもらうよう明記
・労働組合委員長へ告発内容をメール
※以降の連絡は私用メールにしてもらうよう明記
・会社携帯電話で上司に明日から有給休暇取得しそのまま辞める旨メール
※念のためメールの内容は写真を撮る。
・会社携帯電話も上司の机の上に置く
※念のため上司の机の上の写真を撮る。
・会社のLINEグループ、掛かってくるとマズイ番号は全てブロック。
・私物を持って去る
これらを一気にやります。
即日退職決行
即日退職決行の日は土日の2連休を狙いました。
準備に時間が掛かるため、2連休中にコソコソと出勤して準備する必要があったからです。
初日 -土曜日-
まず土曜日、誰かが出勤しているとマズいので19時頃会社に行きました。
時間が掛かることを見越して2日間に分割し、初日にやったのは下記3項目です。
連休初日にやったこと
・重要な取引先や社内関係者に担当替えと別れの挨拶のメール
・引継書と引継リストを作成する
・不要書類の処分、机をすっからかんにする
引継ぎリストの作成に6時間ぐらい掛かり、夜中の3時に完了しました。
その後一旦帰宅、朝までに上司へ書き置く添え状の内容と
人事部長と労働組合委員長へのメール内容を徹夜で練りました。
各々3,000文字程度です。
その後就寝。夕方まで寝ます。
二日目 -日曜日-
日曜日も同じく19時頃に出社し下記を行いました。
連休二日目にやったこと
・退職届、添え状、返却物等を上司の机の上に置く
※添え状には以降の連絡は人事部を通すことを明記
・人事部長へ今回の顛末と告発内容をメール
※以降の連絡は私用メールにしてもらうよう明記
・労働組合委員長へ告発内容をメール
※以降の連絡は私用メールにしてもらうよう明記
・会社携帯電話で上司に明日から有給休暇取得しそのまま辞める旨メール
※メールの内容は私物スマホで写真を撮る。
・会社携帯電話も上司の机の上に置く
※念のため上司の机の上の写真を撮る。
・会社のLINEグループ、掛かってくるとマズイ番号は全てブロック。
・私物を持って去る
メールで打つ内容の準備はできていたので22時頃には会社を去ることができました。
この時の気分は「清々しい」「やり遂げた」以外に表しようがないです。
刑務所から出た時の気分ってこれに近いのでしょうね。
家に着いた頃には身に覚えのない番号から着信が数回あったのですが
上司の私物携帯電話であると推測し迷わずブロックしました。
人事部長からのメール返信と電話
翌日月曜朝、仲良くしていた部下から「机見て泣きました、健闘を祈ります」
とLINEが入りました。
※この部下には去ることを先に打ち明けていました。
写真を見せたいぐらいですがものの見事にすっからかんにしてましたので
部下がこう思うのも無理はないです。
私には夜逃げの才能があったのかもしれないです。
人事部長からもメールがあり、取り急ぎWEB面談したいと書いてましたが
WEB面談だと私が元気でピンピンしているのがもろにバレるので
(精神的不調でもう無理、出社できないとメールで伝えてありました。)
通信環境が悪いので電話でお願いしますと伝えて翌日火曜日に電話することになりました。
この時点ではまだ損害賠償や懲戒解雇の不安が残っており
ソワソワしていてとりあえずYOUTUBEを観て気を紛らわしていました。
翌日火曜日昼
人事部長と電話しました。
電話の内容はざっくり下記の通りです。
人事部長の電話趣旨
・サビ残やパワハラについては厳正に対処する
・会社都合退職は無理、ハローワークで主張してくれ
(これを聞いた時点でサビ残パワハラの件は私の中ではどうでも良くなりました。)
・好きなところに異動させるから残ってほしい
私からは、退職の意思は固い旨と後続の処理進めてくれと伝えて
電話を切りました。
これで晴れて正々堂々と有給休暇消化に入り
私の即日退職は無事完了となりました。
おわりに
13年間勤めても終わりはあっけないものです。
この後は新しいビジネスを始めるために
街を歩いて考えたり、本屋に行って興味のある本を片っ端から買ったりと
なかなかに楽しい時間が待っていました。
その後の新しい仕事の話については別途記事を設けようと思っています。
退職を考えていて二の足踏んでいる人にとっては
参考になる箇所がいくつかあったのではないでしょうか。
この記事を見て、あなたの人生を変える一助となったら嬉しい限りです。
尚、即日退職のノウハウを詰め込んだ記事は下記になります。
「会社に明日から行かない」を可能にするには【知識とノウハウまとめ編】
退職代行に依頼したい場合は下記の記事を参考にして下さい。
退職代行業者の選び方を解説【3つに絞りました】労働組合・弁護士の運営母体を選ぶべし