あなたは毎日充実していますか?仕事のやる気はありますか?
この記事を読んでいるということはやる気がないのだと思います。
私はやる気のない人にやる気を出す方法を紹介しようとは思いません。
そんなもの大体は意味が無いからです。小手先のテクニックでやる気が出たらこの世はみんなやる気に満ち溢れています。しかし、現実問題、石を投げればやる気のない人に当たりますよ。やる気を出す方法なんて価値が無いんです。やる気が出ないから。
というわけで当記事ではまた別の切り口でやる気のないあなたに別案を紹介してみようと考えてます。
尚、時間が無い人は目次から”「向いている仕事マトリクス」に当てはめる”だけでも読んでみて下さい。これが当記事のメインコンテンツです。これを読むだけでも価値があります。
まずは仕事を通して自己分析をすることに全振りする
現在どういう理由であれ仕事のやる気が出ないのであれば、今の仕事を通して自己分析をして下さい。
自己分析をして今の仕事の適性を改めて考え、適性が無いなら今度は方向転換に全振りするのです。
仕事を経験した上での自己分析は情報の精度が高く価値がかなり高いです。逆に就職活動の時期に右に倣えで自己分析をしたと思いますが、あれは何の意味もありません。学生時代のお勉強やバイトと、社会人のプロとしての仕事は次元が違います。
プロとしての経験が無い中での自己分析は現実味が抜けているのです。あくまで想像レベルで終わります。悪く言えばお子様が頑張った「ぼくのつくったじこぶんせき」です。
実際にプロとしての仕事を経験した中でしか、プロとして通用する精度の高い自己分析はできません。
というわけで、今の仕事でやる気が出ないなら、せめて会社を自己分析の場にさせてもらい、方向転換の準備をしましょう。
分析の方法をざっくり言えば、仕事の中で何が好きで何が嫌いか、何が得意で何が不得意かを徹底的に分析します。そうすると自ずと自分のやりたい仕事、若しくは向いている仕事が浮かび上がってきます。
具体的な自己分析方法
あなたが何年今の仕事をしているかによりますが、経験が長ければ長いほど正確な自己分析ができます。
半年だと正直データが足りません。半年程度だと一般的には未だ雑用とか初歩的なことしかやらされてないはずなので情報が足りません。ただしスパルタな会社で入社早々から応用編をやらせるような場合はこの限りではないです。
一般的にはせめて3年、5年以上の経験値がベストです。
3年だと実務レベルの仕事を大体は網羅している頃ですので情報として信頼が出てきます。
5年経験してくると後輩や部下に教える機会があるはずですので、「人に教える立場」として管理職に近い状態での能力も分かってきます。
十分な情報が揃ったら、具体的に下記の分類で書き出していきます。
あとで色々加工しますのでワードなどのデータで書いて下さいね。
・何をやっている時が心地良く、没頭してしまうか
・何をやっている時が苦痛で、集中できないか
・自然とやってしまうことは何か
・指示をされてもなかなか始められないことは何か
・普通にしていても周囲から褒められることは何か
・頑張っていたり何度やっても周囲から評価されないことは何か
尚、情報が揃った後でなくても、日々の仕事をしながらこれらを意識してみて下さい。仕事自体のやる気が無くても、自己分析の情報収集の場だと思って仕事に取り組むことで仕事にも価値が出てきます。
それぞれ解説していきます。
何をやっている時が心地良く、没頭してしまうか
仕事をしている時に心地良い瞬間はありませんか。
何時間でもできてしまうとか、この仕事が待っている日の朝はまあ気楽とか、そんな仕事です。
ちなみに私の場合を例にとると下記のような時でした。
参考例
・出張に行った際の報告書を作成している時
・部下に仕事を教えている時
・トラブルの改善案を考えている時
これがすなわち自分の好きなことと言えます。
何をやっている時が苦痛で、集中できないか
逆にこれをやっている時は苦痛だという時も挙げて下さい。
苦痛ということは嫌いということです。
例のごとく私の場合を参考例に書いておきます。
参考例
・単純作業を延々やる時
・嫌な上司や同僚に質問しなければならない時
・言うことがそれぞれ違う客と上司と現場に挟まれている時
・プレゼンなどの大勢の前で発表する時
自然とやってしまうことは何か
誰かに頼まれてなくても自然とやってしまうことは自分の習慣となっていることや考え方の根底をなすものの可能性が高いです。自然とやっていることなのでエネルギーの消耗が少なく仕事をする上で大きなメリットとなります。
参考例
・得た知識をデータにして貯め込む
・棚の本や資料を綺麗に並べる
・新規取引先の会社ホームページを隅々まで見ないと気が済まない
・困ってそうな部下に話しかける
指示をされてもなかなか始められないことは何か
指示をされてもなかなか始められないことは本能的に体が拒否している作業である可能性が高いです。自然とやってしまうことの真逆でエネルギーを必要以上に使うので仕事にするにはハンデを負っているようなものです。
参考例
・初めてかあまり電話したことのない取引先へ電話を掛ける
・役所への提出書類の作成
普通にしていても周囲から褒められることは何か
何の意識もせず自分では普通にやったつもりでも周囲から褒められたり評価されたりすることは自分の得意なことです。今後の自分の進むべき道を考える上で非常に重要な項目です。
参考例
・取引先へ提出するトラブル対策書の作成
・図解資料の作成
・部下の教育
・課内の雰囲気作り
頑張っていたり何度やっても周囲から評価されないことは何か
頑張っていたり何度やっても評価されず、時に怒られることは間違いなく不得意なことです。これも今後を考えるうえで重要な項目です。
参考例
・上司への報告、連絡、相談のタイミング
・単純な転記作業や何度も同じことを繰り返す作業
・ルールが大量にある業務
分析結果から要点を抽出する
次は書き出した結果を一覧にし、文章でまとめてみましょう。
最後の一文はまとめた文章をさらにまとめるように「~という傾向がある」という形にして下さい。次項ではこの最後の一文だけを抜き取って使います。
私の場合の参考例を書いておきます。
何をやっている時が心地良く、没頭してしまうか
・出張に行った際の報告書を作成している時
・部下に仕事を教えている時
・トラブルの改善案を考えている時
まとめると・・・
出張に行った際の報告書作成やトラブルの改善案を考えることは、厳しくルールが決まっているわけではなく自分の考えを表現できて楽しい。
また、部下に仕事を教える時はどうすれば伝わるかを試行錯誤して考えることが好きで、上手く伝わって部下が仕事を覚えてくれることに快感を覚える。
ルールに縛られずに自分の考えを表現して相手に伝える仕事に没頭する傾向がある。
何をやっている時が苦痛で、集中できないか
・単純作業を延々やる時
・嫌な上司や同僚に質問しなければならない時
・言うことがそれぞれ違う客と上司と現場に挟まれている時
・プレゼンなどの大勢の前で発表する時
まとめると・・・
単純作業はひたすら眠くなり集中力が欠けてミスが続出してしまう。
嫌いな人と絡んだり、挟まれたり、そういう人たちの前に出ることで人より疲弊する。
単純作業と人間関係に苦痛を感じる傾向がある。
自然とやってしまうことは何か
・得た知識をデータにして貯め込む
・棚の本や資料を綺麗に並べる
・新規取引先の会社ホームページを隅々まで見ないと気が済まない
・困ってそうな部下に話しかける
まとめると・・・
物忘れが多いので知識はデータベースにしている。
机の周囲は綺麗でないと目障りになって集中できないので綺麗にするようにしている。先手で情報を知っていないと現地で臨機応変に対応できないため。立場の弱い人間が弱っているのは見ていて落ち着かない。
自然と弱点を工夫でカバーしようとし、また立場の弱い人間のフォローに入る傾向がある。
指示をされてもなかなか始められないことは何か
・初めてかあまり電話したことのない取引先へ電話を掛ける
・役所への提出書類の作成
まとめると・・・
あまり慣れてない人と話すのは相手の出方が分からず臨機応変さを求められ疲れる。役所への提出書類はミスをすると一大事で且つ自分はミスが多いのでできればやりたくない。
初めての人と話すのは苦手、役所関係の堅い書類作成はなかなかやろうとしない傾向がある。
普通にしていても周囲から褒められることは何か
・取引先へ提出するトラブル対策書の作成
・図解資料の作成
・業務フローなどの改善作業
・部下の教育
・課内の雰囲気作り
まとめると・・・
トラブル対策書や図解資料、改善作業や部下教育など、頭を使い、自己表現が図れることについては能力が高い。
課内の雰囲気作りも率先して行うことが多い。
時間を掛けて頭を使いアウトプットしたり、部下を教育したり、職場の雰囲気作りで褒められる傾向がある。
頑張っていたり何度やっても周囲から評価されないことは何か
・上司への報告、連絡、相談のタイミング
・単純な転記作業や何度も同じことを繰り返す作業
・ルールが大量にある業務
まとめると・・・
目上の人と絡むのが嫌いで、単純作業やルールがガチガチに定まっている仕事については評価されない傾向がある。
抽出した要点を「好き」「嫌い」「消耗小」「消耗大」「得意」「不得意」にはめ込む
前項で出した「~傾向がある」の一文だけを順に抜き出します。
そして上から順番に「好きなこと」「嫌いなこと」「消耗小」「消耗大」「得意なこと」「苦手なこと」を文頭に付け足す。文章がおかしくなるところは適宜修正して下さい。これで完成です。
こうやって見ると自分というものが分かってきます。
例えば私の場合は下記の通りです。
好きなこと:ルールに縛られずに自分の考えを表現して相手に伝えること
嫌いなこと:単純作業と人間関係
消耗小:弱点を工夫でカバーしようとし、また立場の弱い人間のフォローに入る
消耗大:初めての人と話すのは苦手、役所関係の堅い書類作成はなかなかやろうとしない
得意なこと:時間を掛けて頭を使いアウトプットすること、部下の教育、職場の雰囲気作り
苦手なこと:目上の人と絡むのが嫌いで、単純作業やルールがガチガチに定まっている仕事が苦手
ここで注目するべき点は、「好きだけど苦手」「嫌いだけど得意」が存在することです。
私の場合は人間関係が嫌いなのですが、部下の教育や職場の雰囲気作りは得意なのです。
「向いている仕事マトリクス」に当てはめる
向いている仕事マトリクスを自作してみました。
早速ご覧ください。
これにあなたの分析結果を当てはめてみて下さい。
このマトリクスの特徴を述べていきます。
まず左下の「嫌いで不得意」は仕事にしない方が良いのは誰にも明白でしょう。
一方左上の「好きだけど不得意」も仕事にしない方が良いです。不得意だと評価もされず怒られたりして、好きだったのに次第に嫌いになっていく可能性が非常に高いです。嫌いになってしまったら左下にあてはまってしまいます。
右上も意外でしょうが、「好きで得意」なことは仕事にするのは問題ないものの、最終的にどう転ぶか分かりません。好きだと感情が先行してしまい、割り切れない場面が多々出てくるかもしれないからです。
一番良いのが右下の「嫌いだが得意」です。感情が先行せず仕事として割り切れますし、長く続けていく中で良い塩梅に好きになることが多いです。大体40台や50台で長く続けている人はここに収まっている人がほとんどでしょう。
ということで、マトリクスの右下か右上に今の仕事が当てはまるか考えてみて下さい。
もし今の仕事が左下や左上に当てはまるのであれば、退職を検討した方が人生ハッピーになれます。
念のため、例のごとく参考のために私の結果をマトリクスにあてはめてみます。
好きで得意なことはまんま今やってる執筆関係の仕事でしょう。確かに感情が入るのでどう転ぶか分かりません。
嫌いだけど得意なことは前までやっていた「事務系総合職」が当てはまります。これに当てはめると続けていた方が良かったことになりますね。得意だからこそ13年間も続いたのだと思います。
20代なら余裕で巻き返し可能
何度も言いますが、もし前項のマトリクスで左上や左下に当てはまってしまった人は、方向転換を検討して下さい。
巻き返しとは、職種変更や業界変更のことです。それは異動でも転職でも独立でも良いです。
人生100年という言われてる昨今、20代は始まったばかりです。全然OKです。
しかし35歳以上になると転職はかなり厳しくなります。専門性と経験を求められ、相応の実績を説明できなければほぼ無理です。やる気が出ない状態で35歳までいってしまうと、今の仕事も大した実績も残せてないでしょうからにっちもさっちもいかなくなります。
20代でやる気がないなら逆にチャンスです。
やる気が出る仕事に切り替えましょう。
方向転換には何より貯金が必要
やる気が出ない今だからこそ、自己分析をしながら貯金をして、次の一手のための準備をして下さい。
何をやるにも貯金がないと始められません。
例えば転職については、在職中にできれば良いですが、やる気が出ない状態ではなかなか難しいです。一旦今の会社を辞めて転職に全振りした方が良いです。そうなるといくらかの貯金が必要です。(親元にいるなら貯金は必要ないです。)
日々の生活レベルによりますが、一般的には100万円もあれば保険や税金の支出も含め半年間は暮らせて行けます。200万円あれば1年間はいけます。
また、専門学校に行くには年間の授業料は100万円ぐらいです。一人暮らしだと生活費プラス専門学校台で300万円は必要です。
ただ、世の中には職業訓練校というものが有り、授業料は無料、逆に給付金が月に最低10万円もらえる仕組みがあります。これも大いに利用したら良いでしょう。
貯金によって与えられた猶予期間中に新しい人生を歩んでみて下さい。
まとめ
今の仕事でやる気が出ないのなら、仕事を通して自己分析をし、本当にやりたい仕事を見つけ出してください。20代なら人生始まったばかりで余裕で巻き返せます。
そして貯金もして下さい。猶予期間を作るためと、自己投資をするためです。
また、もし今の仕事を辞める決心が付いたものの退職を会社に切り出せない場合は退職代行を使って下さい。選び方は別途記事を書いています。
尚、当ブログは退職代行に関わらず色々な退職術を書いてますので記事一覧から興味のある記事を読んでみて下さい。